楡井さんが福島出身だということは、どこかで読んだことがあります。だから、私のいう『311』についての考えを聞くと、まるで当て付けのように思うかもしれませんね。
私が、楡井さんの書いたもののなかで印象深いのは、102期の『風神病者、逝く』http://tanpen.jp/102/15.htmlです。102期というのは、2011年3月8日までに投稿されたものですから、時系列でいうと「311」の直前に投稿されたものということになります。でも『風神病者、逝く』の内容は、まさに原発事故をそのまま予感させるようなもので、何かひどい寒気を感じたのをよく覚えています。調べてみましたが、私はこの作品には投票していないようです。その当時私の中で、まだ311や原発事故について語るべき言葉がなかったからだろうと思います。
私は熊本出身で、今現在熊本で生活しています。福島とは縁もゆかりもありません。
〉ところでeuRekaさん。前々からお聞きしたかったんですが、euRekaさんて福島出身なんですか? 震災(むしろ原発?)に対する想いがお強いようで。
〉かくいう私は実は(別に隠しちゃおりませんが)生まれも育ちも生粋の福島人でして、いつだかの作品タイトルで連呼された時にゃずいぶんと肝をつぶしたものです。面食らったという方が適当かな。
〉特に他意はなく、知ったところで同郷のよしみを喜ぶような性格じゃあありませんので、都合がよければ教えてください。
〉
〉
〉>>私の頭の中にある「文脈(世界)」や「言葉の意味」が311以前のものから変質してしまったのだから、私以外の人に対してもそのように訴えるしかない。
〉
〉創作の上では社会より個人を重んじる私こそ独善的ですが、これはどうもいただけませんねぇ。批評家としての意思表明というより、読者としての自爆テロみたいだ。
〉
〉>>古典作品にも読む価値はあるし、学ぶべきものもある。しかし「それを今あえて書く意味は何なのか」と思わず問いたくなる。
〉
〉拙作はたいがい先行作品のパロディなので耳の痛い話だけれど、意味を付与するのは読者の役目であってほしい。私は作品に過剰なまでの意味を込めるけど、読者がそれらのうち半分ほどでも理解するのは不可能だと自覚している。その一方で、自分じゃ気が付かなかった意味を読者に見つけてもらった場合、至上の幸福だ。
〉古典作品はつまらない。いちおう同意する。時間をかけて研究しつくされた、書かれた意味の確認作業でしかないからだ。それ自体を愉しみとするならば、別にして。
〉読者の立場からすれば、作者にとって意味はないけど読者にとって意味がある、そんな作品が好きだな。
しろくまさんへ。
〉楡井さん、こんばんは。
〉〉思えば参加したての頃は、ブログ上で白熊さんに喧嘩をふっかけたこともありましたっけね。血の気が多かったんです。カルシウム足りなかったんです。若気のいたりです。お許しください。
〉いや、なんか、こちらこそ無礼なことばかり書いててすみませんでした。m(_ _)m
〉謙遜されてますが、楡井さんはもう活動されてる中ではだいぶ古株の実力者ですよね。
〉得票数から『銀河の夏、ニッポンの夏』を挙げさせていただきましたが、個人的には『脳を漬ける』が印象に残ってます。
〉149期、久しぶりに全感想でも書いてみようかな。また無礼を巻き散らかしそうだけど。
〉
〉
実力があるかどうかは別にして、いただいた感想読むかぎりでは、あぁ……我が筆致はひととは違う領域に達してしまったなぁ……イイ意味でも、悪い意味でも、とは思いますね。最近はもっぱら鈍ら刀ですが。彼岸堂さんも『脳を漬ける』から目にかけるようになったと言ってくれましたね。ショートショートとしてよくできてますよね(他人事
全感想たのしみにしてますよ。
礼儀をきちんとわきまえた感想なんて面白みがないじゃないですか。
「面白かった」とか「好き」とか「いいと思った」なんて味気ない感想で投票もらうより、具体的にダメ出しもらった方が嬉しいですよ。
や、投票されるだけで幸福の絶頂でありますが。なので、みなさん、投票してくれるとなお結構。
ま、書く方の面倒さも知ってるんで、くれぐれもムリなさらずに。
euRekaさんへ。
〉 楡井さんが福島出身だということは、どこかで読んだことがあります。だから、私のいう『311』についての考えを聞くと、まるで当て付けのように思うかもしれませんね。
〉
〉 私が、楡井さんの書いたもののなかで印象深いのは、102期の『風神病者、逝く』http://tanpen.jp/102/15.htmlです。102期というのは、2011年3月8日までに投稿されたものですから、時系列でいうと「311」の直前に投稿されたものということになります。でも『風神病者、逝く』の内容は、まさに原発事故をそのまま予感させるようなもので、何かひどい寒気を感じたのをよく覚えています。調べてみましたが、私はこの作品には投票していないようです。その当時私の中で、まだ311や原発事故について語るべき言葉がなかったからだろうと思います。
〉
〉 私は熊本出身で、今現在熊本で生活しています。福島とは縁もゆかりもありません。
〉
『風神病者、逝く』が短編に掲載されたとき、私は福島原発から約70kmほど離れた避難所にいましたね。避難所といっても地区の支所を開放していただけですが。
で、私は本職が自治体職員だもんで、地震のせいで広域断水になったために給水活動を行っている最中で、その休憩時間、支所のホールのTVで建屋爆発を知りました。
避難者やら職員やらが20名ほど集まっておりましたが、なんというか心ここにあらずという感じでしたね。戦慄もなければ、焦燥もなくて、災いの神が覗いたらシラけて帰ってしまいそうなぐらいに、淡々。泣いているおばあちゃんはいたかな。
それから2週間ほどはもう休みなく働いておりましたので、掲載された『風神病者、逝く』をきちんと確認したのはずいぶんと後のことでした。当時の自分でも、読み返して震災と結びつけることはなかったかと思います。
なのでeuRekaさんの見方には、うひょーそんな見方があったか、というのが正直な気持ちです。
『風神病者、逝く』はよくある民話の変異体みたいなもんですから、パロディを抜きにして意味があるとすれば、風神病と雷神病という病気を思いついた、書きたかった、それだけだったように思います。
けれども、
〉読者の立場からすれば、作者にとって意味はないけど読者にとって意味がある、そんな作品が好きだな。
奇遇にも『風神病者、逝く』がそんな作品だったということでしょうか。
うれしいですね。
にしても、あの事故のなにがeuRekaさんを変えたのでしょう。
euRekaさんのなにが変わったか、というより、個人的にはそちらが気になりますね。