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1 埋め干し 溜息山王 993
言葉遣いがぎこちない。
「八十歳を超える高齢で、植物状態のため常に点滴を欠かせない患者の家族は、こうして毎日の如く病院に通っては医者に哀願している。」とか、八十歳か高齢のどっちかでいいし、「家族」に掛かる修飾文が意図的なのか長いし、こうして毎日の如くは「毎日」でもいいと思う。
梅干しと埋め(られるべき)干しをひっかけてるのかと思ったんだけど、その連想に無理があるんじゃないのかなと。

2 伸びーる、伸びーる 前田沙耶子 995
意外性がなかった。植物が伸びる、食べる、食べ終わる、外に出る。そのまますすすっと進行してしまった感じ。

3 馬頭 藤崎 323
ふうん、そうなのかと思った。

4 古の都 kadotomo 1000
一緒に暮らしていない娘のいる男の話?
こういう感情、ほんとに持つのかなって思った。

5 昨日見た夢 kei 889
タイトルを見て、夢の話なんだなと思った。

6 卓くんとの再会 三浦 906
5の話とあんまり変わらない感じがするのに読み進められるのはなんでなんだろうかなと思った。無駄な文章がないからなのかな。

7 なぜかフィレンチェ 池田 瑛 999
奥行きが少ないのかな。物足りなかった。

8 私 高田千里 353
10年以上短編を読んでいるけど、こういう「ここはどこ? 私は誰?」という話はずっと投稿され続けている。私も同じものを書いているのかもしれないけど。
こういう感情をいったん自分から突き放して登場人物に託すと、変わってくるんじゃないのかなと思う。

9 女の子は泣きながらドーナッツを食べる なゆら 894
思ってることが平凡なのが物足りない。

10 いつも大変お世話になっております。 テックスロー 988
「こういったことで生きていけるのならいいなとどこかでまだ思っていた。」というどこかで聞いたことあるようなフレーズが入ると途端に陳腐になる。「ニート」も陳腐。「ハードル」も。
「5月中旬。開け放った窓からは涼しい草の匂いがした。」まではなんか面白かったんだけど。

11 銀座・仁坐・陽座 Gene Yosh (吉田 仁) 1000
食べログの水商売版を作ると面白いんじゃないのかなと思った。

12 草を食べる社員たち 白熊 1000
「おくぁwせdraftyふじこlp」みたいなフレーズに逃げずにきちんとコアラについて考えればもっと面白くなったのじゃないのかなと思う。

13 主人公と仙人 たなかなつみ 850
同じトーンで進み過ぎていて重かった。途中でセリフを挟むと抑揚がついたんじゃないのかなと思った。

14 息子の背中 サクラ 448
発言小町のような。ちょっと泣きそうになってしまった。

15 平日プラネタリウム 岩西 健治 997
これもそのまますすすすって進んで終わってしまった。

16 机上の空談 田ん穂 994
これこれ。「そもそも授業を聞いてないだろ、というツッコミは控えてくれ」という読者に語りかけてくる文体。
これは一体なんなんだろうな。不思議。気になる。

17 街 かんざしトイレ 1000
お、そうか街か。という読みごたえ。
もうちょっと間に抑揚があったらなと思う。登場人物を増やすでも、会話を出すでも。
それから「街」って言葉が埋もれてしまっている。目立たせるようにするべきだと思う。読者の目を止めさせる表現、ちょっと変わった表現は必要だと思う。
思い出した、異化だ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%95%B0%E5%8C%96

「このマチに初めてやってきたとき、このマチはこういう街だと」
ってカタカナにするくらいでもいいと思う。そればっかりだと読みにくいし、そればっかりに頼って中身が薄まるのもダメだと思うけど。

18 ホットパンツ わがまま娘 981
ひと昔前の少女マンガのような。

19 キリマンジャロの雪 宇加谷 研一郎 1000
なんだよこのスポーツ新聞みたいなの。ちょっと昔の感覚の笑いなのかな。
「妥協こそ我が人生。それが2年前のことである。」という時間の跳躍の気持ち良さ。でもこれも古い感じなんだよなと。私も人のことは言えないか。

20 眠れる森の美女 笹木杏余 983
他にもあったけど、これも一行目で読めないなって思った。
「世界が違う、そう思った。彼を見たのは四年前の夏。」
世界が違う、がどこかで見たことあるし。
そう思った、もいらないんじゃないかな。

21 白 qbc 1000
誤字ごめんなさい。
「白」を書いた後にこれなんか嫌だなあと思って書いたのが「夜行船」でした。
反応どうだろう、と思って出してみたら、やっぱり反応は良くなかったようです。
白も夜行も書き方のお作法は http://tanpen.jp/43/19.html と同じなので、似た感じを続けたのも反応の悪さの原因かもしれない。
老女もちょっと現実離れしすぎた行動とりすぎだと思う。
当初は、離婚女性が老女と子供に感化される、ふくらませたゴム手袋で目をつっつく、てだけの話だったのに、緊張感を作るためだけに変に女性問題を言い訳めかせて付け足したのが良くなかったかもしれない。子供がひっこんでしまった。

畳みかける感じは、
 ・一文を短く、
 ・感情は最低限書けばいいから基本的に動詞だけ(「出戻った。」「実母に敵対される。」渋々出戻ったと書くと読者は渋々するし、敵対されて哀しかったと書けば哀しんだんだなと思わせてしまう。読書の足がもつれる。余計なことは書かない。まっすぐ一直線。
 ・文間を飛躍させる。「梅の香の季節。バスに乗る。行先は弁当工場。面接の為。思いのほか気分が良い。」は、季節-動詞-その目的地-その理由---気分の話。と理由と気分の文間を飛躍させている。書いている内容の間に比較があるということ。これを異化って言ってもいいのかな。
で作れると思います。

会話でも飛躍が目立ちますね。
「貴重な訓告を賜っていたらしい。」も異化に入るのかな。老女に対する感情を非日常的な言い方に含ませている。
「・」も異化。
異化を思い出したのでぜんぶ異化で説明しちゃう感じ。
全体として、内容のまずさを文章でごまかしている感じかな。
狂っている、という感想は、たぶんこの異化効果から出てきているんですかね。
日常的にはあるべきはずのものを抜く、あるいは日常的なものをちょっと変化させて、非日常化しているから。

「梅の香の季節。」なんてフレーズ、どうして書いちゃったのだろう。たぶん白と関連付けたかったのだろうけど、二月で良かった。
「白無垢」「ブランク」とかとってつけたように白でつなぎすぎ。
「豆知識」は言い方が気持ち悪い。

反省の多い話でした。

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