第75期 #25
伝統のある古井戸がありました、村にひとつしかない井戸で村人の生活を支えていましたが、あるとき井戸水を飲んだ村人が苦しんで死にました。
調べてみると井戸の水は有毒であるときと無害なときがあるようでした。調べるために何人かの村人が死にました
どうしようもない村に勇気のある男が通りかかりました、男は事情を聞くと自分が飲んでから村人に与えようと言い、村に住むことになりました。
しばらくの間この毒見はうまくいっていましたが、あるとき毒見をして村人に与えたところ、その村人が死んでしまいました。後からわかったのですが、その村人は病気でした。
村長が「村に危険を及ぼしたものは誰であろうと許せない」と言い、男は連れ去られ処刑されました。
しばらくして、毒で数人が死に、困っているところに今度は科学者が通りかかりました、科学者は事情を聞くと自分がきちんと調べて提供しようといい、村に住むことになりました。
しばらくの間この検査はうまくいっていましたが、長い間毒が抜けない時期があり水が飲めない村人が村長に不満を訴え、科学者と話し合いをしましたが、科学者は譲りませんでした。
村長が「村に危険を及ぼしたものは誰であろうと許せない」と言い、科学者は連れ去られ処刑されました。
しばらくして、また数人が死に、困っているところに今度は井戸掘りの男が通りかかりました、井戸掘りは事情を聞くと新しい井戸を掘ってやろうと、材料を取りに戻りました。
村人が寝静まった後、手早い工事で新しい井戸は完成しました、もちろん水は飲めるものしか湧きません、ついでに古い井戸を使わないようにと壊しておきました.
村人はとても喜び感謝をしましたが村長が険しい顔をして言いました「村に危険を及ぼしたものは誰であろうと許せない、伝統を壊すなど言語道断」と言い、村人は躊躇いながらも井戸掘りを連れ去り処刑しました。
すこしして、村長が新しい井戸を封鎖して古い井戸を復活させようとしました、村人は不眠不休で働き、古い井戸が復活しました。みんな喉がからからでした。
古い井戸から汲んだ水を飲んで村人が数人死にました。
誰かが「村人に危険を及ぼした者は誰であろうと許せない」と言い、村長は……