第74期 #2

いつまでも、貴方のもとに。

白い部屋には、私と小鳥がいた。
小鳥は足に怪我をしていて、白い小鳥の足の怪我だけが嘘のように浮いていた、私は小鳥が好きだった、だけれどそれは、かごの小鳥ではない。
「飛んでおいで」
ガチャッ ドアが開く音がした。
「何故逃がしてしまったの?あの小鳥、足を怪我しているからすぐに死んでしまうよ。」彼は首を傾げていた
「どうせ、死んでしまうなら広い空のほうがいいんじゃないかと思って、…駄目だったかしら?」私は少し不安になった。
「いいよ、君の鳥だもの。」彼はニコリとした、でもすぐにしょんぼりと怒られた犬のように「君も自由になりたい?」と俯き私に聞いた、狡いと思った、彼は可愛い、閉じ込めているのは彼だというのに「いいえ、私はここにいるわ。」彼は瞳を輝かせた、日に何度も彼は私にこんな質問をする、いつでも私は同じ答えを返す、彼は子供のようだ
いつだって、不安で私が返す言葉を待っている。

白いベットの上で私は彼に膝枕をする、安心しきっている彼の柔らかな髪を私は撫でた「ふっ…んっ」とまだ子供のように私の上で身じろぐ、16歳の彼は私を閉じ込めている、だけど私は彼が好きだ。
彼に顔を近付けて頬にくちづけた、寝ぼけた彼は開ききらない目で「…何?」と私に聞いてきた、「なんでもないよ」と私が答えると、彼は柔らかく笑った。
チチチッチチッっと私の小鳥が帰ってきて彼の肩にとまった「この子も貴方が好きみたいね」彼は微笑んだ

「そうだ、君の次の誕生日のプレゼントは何が良い?」と突然聞いた、あまりにも真面目に聞いてきた彼の言葉に私は笑った、首を傾げて私を見る彼が可愛くて仕方ないから、「貴方がいてくれるならそれでいいわ」と言ってしまう私は彼に甘いと思う、「…じゃあ、花…花をあげる。」「うん、じゃあ楽しみにしてる。」私はこの次の誕生日で28になる。


Copyright © 2008 のい / 編集: 短編