第51期 #24
えーとはじめまして。
これを読んでくれているってことは少しは私に興味があったって判断しちゃっていいのかな、別に特別な意味はないけどね。
こういう形式の自己紹介っていうのは珍しいよね、あっと……字数が足りなくなったら厄介ですね。
名前は口頭で発表したから省略させてもらいます、見た目どおりちょっと地味な女です。
幼いころから本が大好きで、本ばかり読んでいたら幸せだろうな、って考えながら生きていました。でも実家が田舎のほうで、本屋さんが少なく歯がゆい思いもしました。
子供ですからお金がない私はずっと立ち読みばかりをしていました、難しい本だと時間がかかってしまい、足がガクガクいっていたのも一度ではありません。
そこで……私に道を与えてくれる人に出会いました。
うろ覚えですがその人は私に「譲ちゃん、本が好きなら図書館に行くといい」といったのです。図書館という単語は私にとって初対面の単語でした、詳しく聞いてみると、そこが夢のような場所だとわかったのです。
その日から私は図書館を探しました、友達、両親、教師にまでききました。でもだれも図書館を知らなかったのです。あの人は「学校には大体ある」といってくれていたのですが、どうしても見つけることができませんでした。そしてその人に会うこともできなくて、私は本当に最近まで図書館に行けなかったのです。
……ここまででわかってくれたかと思いますが、私は執念深い女なのです、これは見た目とは裏腹にとよく言われます。話を戻します。
年齢を重ねた私は、両親の元を離れてこちらに移住することになりました。そして故郷から離れたこの土地で私はついに出会ったのです。そこへたどり着いた私は、実のところ少し戸惑いを感じました。
そこは私がよく知る場所に似通っていて、間違えたのかと思いましたが職員さんに聞いたところ間違いないと、そこで私は長い間思い描いていた夢をかなえることができたと悟りました。
最後になりますが研究の話をします、図書館とかかわりのある話なのでここまで伸ばしてしまいました。
私は図書館とライブラリの違いを確かめたいのです、故郷ではライブラリがたくさんありましたが、図書館はまったくありませんでした、その理由も含めて私は知りたいのです。
ここまで読んでくれてありがとう、そしてできれば仲良くしてください、よろしくおねがいします。