第43期 #2
まず土地がいる。文字通り土である必要はないが、鉄にしろ岩にしろ足場がなくては始まらない。
人は多いほうがいい。一人もいなくなればお仕舞いなのだから、当然増やすべきであるし守るべきである。ただ、遊びを忘れるほど打ち込む必要もない。
特に盲点なのが暗闇の存在である。彼らが失われてもまた終わりなのだ。
つまりその二つが柱となる。一本では全部を支えきらないので、やはり二本とも立っていなければならない。
約束事は以上である。破られれば命に関わる。慣れれば効率化が図れる。
千年続くことも万年続くこともある。もっとも外から見ればの話で、内側にとっては時間すら無意味となる。
一年は百年に匹敵し、百年を一年で終わらせることもできる。約束が違わぬ限り内で不可能はない。
よく自己が増大する。他者は主観としていなくなる。もちろん同等の者に対しては例外である。それほど出会うことがないのも事実だが、連絡は時折取るようにするのが望ましい。
ちなみに、億年続いた例はひとつもない。要領が悪かったり偶々運が悪くしくじる者もいるのだが、何より大きな終わりの原因は自殺に他ならない。
統計的に多いのが、人と暗闇の潰し合いである。多くの死に巻き込まれて自身を殺す。
そうなると、土地はなくなり海となる。新たな土地が生まれるにはしばらくかかる。なり手にはことかかない。
つまり、以上が神様についての大まかな成り立ちと終わりである。