第39期 #3

遺書

10月、暑い夏がやっと終わり、涼しい秋が私を包む。
半年前の2月も今頃のように心が冷えていた。
私の心は凍えています。

現実はなんて厳しい世界なのだろう。
私を包む、この冷たさが今を表している。

貴方の心が空っぽだとします。
どうしますか?
冷たくて寒くて凍えてます。
今にも死にそうです。
誰かに頼りますか?
それとも、そのまま放置しますか?

この質問に答える人は間違いなく、誰かに助けを求めるでしょう。
助けを求めてください。
私のようになってはいけません。
命の電話に助けを求めてもいいでしょう。
家族に相談してもいいでしょう。

そして貴方の心を暖めてもらってください。
冷たいままで放置しておくと、私のようになってしまいます。

でも私は自ら、死を選んだ。
自由を選んだのです。
芥川龍之介も太宰治も自由を選びました。

暗い話で申し訳ありません。
最近、暗いニュースばかりでしたね。
そんな時代になってしまったのです。
こんな時代に私は生きることを選択できなかった。

この作品を読んで貴方はどう思うでしょうか。
気持ち悪い、最悪だ、なんで死を選んだんだと思うでしょう。
いろいろ思って下さい。
私の他にも苦しんでる統合失調症(精神分裂病)の方がいます。
私の病状は軽い、重いなんてもの関係ありません。
どの精神病も重いのです。
私は今思う、これまで頑張って生きてきたなぁと。
偉かったよ、良く頑張ったね、まき。

私は自分のために死にます。
千葉マキという作者はもう居ません。
どうかお許しください。



Copyright © 2005 千葉マキ / 編集: 短編