第246期 #2

夜明けの天使

今日も夜明けが来る___

私は桜月。ある暴走族の総長をやってる。
え、何?そこのあなた、暴走族なんて〜って思ったでしょ?
でもね、ほんとに生きるのに必死な人たちが集まった
そんなわけで、私のチームは日本一だと思う。
無関係の人は絶対に守るし仲間第一だし
ここに来たら仲間が見つかる。一人だった日々が終わる。
そんなチームの総長だから、冷たい日々の終わりという意味で
私の異名は
『夜明けの天使』
天使なんて柄じゃないけど。ところで、

「優衣、遅い!」

「ごめん!桜月!」

「今日、皆の信頼度ドッキリ覚えてるよね?」

「あ、う、うん。」

なんだっけ。
まあいいや
彼女が副総長の優衣
ひよこみたいな人だ。

今日、裏切り者が出た。
ありえなかったが、優衣だという証拠まで見つかった。
優衣が裏切り者だ。
集会がちょうど今日。皆の前で罪を認めてもらう。

「集会を始める!優衣、前に出ろ!」

「え?桜月?私なんも聞いてないよ?」

「裏切ったんでしょ?私達の事」

「    フフッ」

何笑ってるの、、、?

「桜月、このチームはもうじき終わる」

「はっ⁉ふざけるのも大概にして!」

このチームは、皆の幸せと永続を願って作られたもの。










まさか、

「桜月、今、私に裏切られて幸せじゃないでしょ?」

「そんなのっ」

「じゃあ、このチームは総長が壊れたから解散。もしくは内乱。」

そんな事になったら私だけじゃなくて、皆が不幸になってしまう。

「優衣、やめて。」

「じゃあこのチームは解散ねっ?」

「判った」

優衣、あなたは私を殺したいんだね。

そりゃそう思うのも仕方ない。

勝手に親友とか名乗ってたけど。

なにしろ私は優衣の元カレを




















実質奪ってしまったから。

私はそんな心算なかったけど、向こうから急に
告られたから。
憎むのも当然だ。親友に彼氏を奪われて。
殺意が沸かないわけがない。

「良いよ。殺して。私のことを。」

「え、桜月?何言ってるの?」

「え?彼氏奪ったのに、殺さない人なんている?」

そう、私の彼氏も、

あ、れ?私の彼氏って、?

なんだろ、分からない、、全部、全部わからない、、、

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解説

信頼度ドッキリというもので、優衣が裏切り者。そういう設定だ。
桜月はそれのことを忘れていた。【優衣が裏切る】の単語以外を。
そこで、優衣が裏切ったから尋問しよう。そう思っていたのです。
でも、一部の記憶だけ忘れるとは
そんな突発的に起こることでしょうか?
あれ、そういえば、桜月ちゃんの彼氏って、、

end



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