第246期 #1
高校の同窓会で、久しぶりにL君と会った。
昔は文学サークルの仲間で、話が盛り上がった。
L君の仕事について聞いたら、L君はこう言った。
「小説の『三体』の作者劉慈欣は、昔公務員だったことって知っている?」
「うん、もちろん知っている」と私は答えた。
「彼は公務員小説家として成功したわけよ。俺も公務員小説家として、半分は成功している」とL君は言った。
俺は興味を持った。「同じSF小説を書いてるんっすか?」とL君に聞いた。
L君は、「いや、俺は公務員試験に受かったが、小説はなかなか書けない。だから今はただの公務員だ」と言った。