第23期 #3

何分?

異常なまでに、あたしは怯えていた。
学校までの道のりに。
あたしの通っている学校から家まで約15分程度ある。
その道には目印が何個かある。
簡単に言うと、小学校が在り、コンビニが在った。
大きな『モノ』は其れ位だろう。
しかし、その道のりはとても長く感じられた。
ずっとずっと一本道で、一生続くのではないかと、
錯覚するくらいに。その道はあの道に似すぎていた。
実際、あのみちを歩いているわけなのだが、
人には2つのみちが与えられる。
一つは実質あたし達ひとが歩いている道。
この場合で言うならば学校への道だ。
そして2つはあたし達が知らずに歩いている道。
ひとはこれを『人生』と呼ぶ。
ねぇ、神様なんて信じたことはないけれど、神様
聞いてください。あたしが恐怖に感じる事はね
この二つの道が繋がってしまう気がしてならないのです。
決して交わってはならない二つの道が。
あの奇妙な共通点だらけの道を通るときだけは。
共通点とはあの2つの『モノ』も当然の如く含まれる。
もう少しであたしは小学校に着いてしまう。
次にコンビニに着き、最後にはあたしの学校に着くのです。
学校に着いたとき、あたしは恐らくここには居ない。
この中で今は何分経ったのだろう。
今何時ですか?何分経った?


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