第224期 #2
「おはようごさいます。神様」
グレースサーガ( GraceSage )様はいつものとおり瞑想なさっている。
此処(天国)にも距離はある。 神様の近くはぽっかりと空間が感じられ清浄な空間になってる。
私は一歩踏み出して膝ま突いて頭を神様の足元に擦り付けて土下座してお願いをした。
「おもてを上げて顔をみせて」
うっすらと眼を開け瞑想を中断なさった。お顔を拝む。
「退屈ならのんびりと寝ていたらいいのに」
優しげな声です。しかし、飽き飽きしてもうどうしようもない。此処には暮らせない。せずにいられない。
「なにをやろうというんですか?」
答えられない。何かしたいのだけと飽きているからムズムズするんだ。何ができるか? わからない。
此処では何もすることがない。楽しく暮らして。 時に歌を聞いたり花の咲くのを楽しんだり。
柔らかな霞の先に友や麗人。恋人とかたりあう。 其れが楽しい時間も長くときは悠久。いまだに知らぬ人と出会うことも多いが話す言葉は少なくなっている。 だから何かやりたいやらずにいられない。
「ふぅ、しょうがないですね」
神様はどんな顔をしているのだろう? 伏せていた眼を上げた。優しげに朗らかに微笑みを投げてくださった。神様の御本意は? 何ができるのだろうオレに。
唯はっきりと判ったのは此処を出て行くということだった。どこへ行くのだろう? 何をするのだろう。 何が出来るのだろう?