第166期 #4
ロンドンは初夏の猫の目天気の中であった、6月の下旬は午後11時近くまで明るいそして午前3時半には東の空が白みかける北海道より緯度は北にあり、外でのレジャーが仕事帰りにも十分楽しめる季節であります。しかし、完璧に晴れていてもあっという間に雷雨が襲ってきて、しかし、夕立ではなく朝から夜中までロンドン市内はいつにわか雨が局地的に襲ってくるかわからない天気の時期であります。とてつもない量の雨が襲ってくることがあり、天気予報もなかなか予想できない特異な天気であります。
その中、6月23日、EUから離脱するかどうかの国民投票が行われ、EU離脱が決定的となりました。通貨はエリザベス女王が描かれているポンド紙幣は捨てられず、北欧の諸国と同様に自国の通貨を使用していましたが、英国民であれば、EU域内はパスポートなし行き来が可能で、2005年に拡大した東欧諸国からの移動は自由になり、英語の得意でない若者が仕事を求めて英国内に流入し、英国人の好まない3K職種にも積極的に取り組みよい効果が得られたような時期もありました。しかし、遡ること100年前後の時代は、王室を捨てた、フランスドイツ、維持しているオランダ、ベルギー、スペイン、法王のバチカンのイタリアなどと比べ奔放な王室であった大英帝国は、侵略の歴史のある各領域を堅持していたのだが、英語圏のヨーロッパ唯一の国となって、アメリカの影響を逆輸入して、欧州大陸の国々とたもとと分かち合ってきた時代に更にNOを突きつける結果となった、英国ポンドの大暴落により、為替、株式相場の時価価値の減少と、後悔してもどうにもならない経済危機が起きてしまったのであります。日本から学生の時に英国に渡った日本人も、すでに70歳を超え企業活動の引退の時期になり、その後の金融、商社などの日本企業の統廃合、撤退により、駐在員は激減し、移住した日本人も減少した現在、このEU離脱は邦人減少に拍車をかけるのではないでしょうか。ウィンブルドンの全英テニス選手権も始まりますが、あの元プロテニスプレーヤーの日本一熱い男も暴れまわったロンドンの夜の街も、歴史のあるピアノバーから焼肉レストランの地下のカラオケ店まで、男子に比べ衰えない女子留学生のナデシコパワーにより、ニューヨーク、香港に並ぶ、クラブ活動の場が、更に発展するか、衰退するか。離脱までの今後、2年間を見守っていきたいと思います。