第130期 #7

ハンデぃモップ

 ケウも雨季で在る。
 部屋の鏡、に息吹き掛けながら、磨いて居たら。鏡に顔、を近付けた何度目かに、鏡の中の自分、が仰け反っ手、僕は顔をしかめられた。
 週唯一の休みの日に、ナニかが違うな、歯車ガ狂った。と感じ。拍子、を抜かし、掃除、を止めて、散歩に出た。
 道路沿いの花壇に、タチアオイ、が咲いて居る。スマホで写メを撮らう。としたら、画面に小さな子供、が現れ、「これはハイビスカス」、と言って居る。髪の毛をググる冷たい風に、頭被、を撫でられつつ、一度撮ったら二度と見やう。としない写メ、を撮る。
 其の継ぎには、なんやらびりりとパッケージ、を開く音が聴こ得て来。近所の滑り台と砂場鹿無い公園で、女乃子が独里、砂場に浸かった椅子に座って、愛ポッド、を聴きながら、愛ジャム、を食べて居る。袋と心を開いた彼乃女に、「おじさん、下の毛は植えてるの」、と突然、生涯一度、喪、修学旅行に参加し得無かった僕のコンプレツクス、を突かれて仕舞った。何処に誰の耳が在るか、知れ得無い場所でも、恋う云う場合は、ゼッタイ煮、泡て茶行けません。ボクは男だが、生まれ付きのペニス無し。そして、ツンツル天である。
 其の場を後にし、書店で『セカイの擬音語・擬態語ジテン』を手に捕った。「カキーン」「コキーン」、外人には乞う、キコエテイルノカ。と、セ界の擬on語・擬tai語はオモシ・ロイ。つい口を突い得た言葉は、
「有難いなぁ……」
 胃矢な事を忘れ得る妻良、の手段で在る。
 一本、持た無い僕に対し、セ界中の人人も、「頑張る、努力する」、と云う言葉に対する琴ノ葉、を持って居たとして。只それが、どう云う琴、を差すのか知って居無いだらう。この想い、こそが一本無しの自慰、で在る。
 ケウ一日、掃除をさぼった部屋に戻ったら。天井はクモの巣(だらけ)、に成って居て。ほっタララしたハンデぃモップ、が鏡台の上に在、って、手に取、って、スマホの画面を拭く、っと、画面の子供がこそぐったい、っと、歯しゃ居だ。
 隣の寝室ではピエロの子供がプレスリー、を掛けて妻のベッド、の上で踊って居る。其のプレスリーの曲名はナンだっけ? っと、先のハンデぃで頭を磨きながら、パソコンを開いてあなた筒で探すが見付から無い。

 此の僕の、損な話、を読んで暮れた独者のあなた。ありがとう。あなたの身近に、ハンデぃモップは視って居ても、名前を知ら無い者が居るから、教えて挙げて欲しい。



Copyright © 2013 白熊 / 編集: 短編