第107期 #8
歩く、歩く歩く。
「食べたね。食べた、」
行っては帰り、帰っては行った。
拾っては、捨てた。
ダイヤが石ころに、石ころがダイヤに。
アリゲーターのアリちゃんは、何も語らなかった。
生き方も違ったが、何かを教えてくれたよ。
あと、水場もね。
あと、何かを言おうとしたでしょ!?いつもそんなそぶりで、、
ガガ―ズッ、、緊急、くほ、、ザッザザー
飛んでいた蝶についていき、蝶の大群に出会ったこともある。
見た。知った。矛盾になった。
不思議だった。
不思議を受け入れた。
いや、受け入れようとした。
苦しみは追いかけてくる。
宇宙に溶け込まないとする膜だ。
羊膜は、いつも付いていた。
膜の内で、安心しながら、外に怯える。
ほんの薄い、弱い膜が、破ることができない。
膨張する。息が苦しい。
もがいた。生まれる。