第104期 #9

the-one-i-love

あのとき僕は愛しているという言葉の軽さに信じていなかったがしかしー

愛しているという言葉しか知らなかった。


内実は護るという途方もない実質でしかないので
愛する、という決意でしかないことを知っていたからで、

しかし、この事を伝えられないことに

愛しているという言葉を放った。



Copyright © 2011 金武宗基 / 編集: 短編