第101期 #17

良い夢見せるから寿命を寄越せ

これから夢を見るというその瞬間、変な悪魔っぽい奴が現れてこんな話を持ち掛けて来た。今から見る夢を操って良い夢見せてやるから寿命を寄越せ…とまあこんな感じだ。
富士山と鷹と茄子の夢なら1年分。死んだ人に会える夢なら2年分。芸能人と会ってデートする夢ならば3年分。大勢の美女に囲まれてウハウハな夢なら5年分。
とのことだ。
せっかくなので大勢の美女に囲まれてウハウハな夢を頼むことにした。悪魔は満面の笑みを浮かべてお礼を言った。そして何やら呪文か何かを唱えて準備を始めた。
どんな夢を見せてくれるのか楽しみにして待っていた時、突然悪魔が呪文を唱えるのを止めガッカリした顔でこっちを見た。
「お客さん。寿命足りないよ」
そう言って悪魔は去って言った。



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