第90期予選時の、#1着席権(森 綾乃)への投票です(7票)。
丁寧に雰囲気を作っておいて、解釈のところだけ上手に読み手に投げている作品。どう味わってもいいですよ、という感じでもある。だとすると、もう少し意味不明系のタイトルをつけても良かったかも。
人の良さそうな動物(矛盾した表現だ)が、なぞの「黄金糖」とレトロなカタカナ「セロファン」によく合っていたと思う。
参照用リンク: #date20100330-010810
善良そうな動物と、やけに現実感のある非難がいい
宮沢賢治の「猫の事務所」のような、動物を使ったメルヘンさと生々しい残酷さが同居しているような空気がすばらしい
参照用リンク: #date20100329-013929
弱者への愛にはいつも殺意が込められている、と呟いたのは安部公房だったか。そんな冷酷な断定に比べれば、今作の作者の手つきははるかに心やさしい。…物足りないほどに? しかし、そのやさしさが、この小説を既視感から救っていることもまた事実だと思う。(でんでん)
参照用リンク: #date20100324-185648
よくかけている。出だしつかみが弱いとおもった。なにがいすに座るのか、イメージがはっきりしない。かあいい、にんきもの、のはず。それが涙をぽたりと落とす。でしょ? 可逆性は読者の気持ちの中で楽しみと、教訓のあいだを往復するといいとおもった。
参照用リンク: #date20100312-154233