投票参照

第83期予選時の、#20『幻獣料亭』(石川楡井)への投票です(2票)。

2009年8月31日 11時32分42秒

「エゴいスタア」と「コント……」は、すぐに投票を決めたのですが、みっつめはメチャクチャ迷いました。どの作品もいろいろと優れている。今期は投稿作品総数こそ少なくなったけれども、私には密度が前期より濃かった。

ちなみに迷ったのは

『幻獣料亭』
飼育の関係
ふえるワカメ
悩ましき大問題
夏の続き
イゾルデ

……以上6作品です。

『幻獣料亭』については、ひとことでいうならば、この作品はなんだかとてもなつかしい。読んでいてほっとする。昔金貸してた友達からおごられる導入から、すうっと、モンスターがでてくる流れは、とても洗練されたおとぎ話でもあって、ちょっと羅列気味のモンスターメニューの箇所にいささか辟易してしまうけど(どーだ、どーだ、どーだ、と言われているようで)、それは往年の開高健を思わせる。

なによりも、ある一晩、想像絶する体験をしてしまったあとに、それまで普通にたべていたインスタントラーメン(手を加えないですむ)の味気なさに気がついて、旅立とうとするところなんか、「主人公成長」という小説の王道でもある。

しかし、それにしても、これだけ魔物の名前を練りこんで(いささかうんざりはしたけれども)読ませてしまうところには文学的センスとしかいいようのない、体力とテクニックを感じさせる。これは書き続けている者だけができるものなので、ひとたび書き留めると、とたんにこの技術はさびついてしまうであろう。作者には投稿を続けてほしいものだ、と思った。

参照用リンク: #date20090831-113242

2009年8月14日 1時32分19秒

 楽しめました。

参照用リンク: #date20090814-013219


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