第66期予選時の、#11小あじの南蛮漬け(長月夕子)への投票です(4票)。
主人公の感じているままの台所の匂いや温度が伝わってきました。qbcさん三浦さんるるるぶ☆さんと迷いました。詳しい感想は後ほど。(とむOK)
参照用リンク: #date20080331-220756
得意ではないが私も料理をする。魚をさばくこともある。あじの南蛮漬けをつくることもある。酸っぱくて甘辛くて塩気もあって、ひとくちかじるだけで舌にうまみが広がる。そんな満足する一品があじの南蛮漬けだと思う。冷えてもうまい。いや、夏だったらむしろ冷やしたのを骨まで食べてしまって、つかえたところをビールで流し込むのが私は好きだ。
出会ったばかりの恋人たちをシャンパンの泡にたとえるとすると、夫婦生活(あるいは長年の同棲生活)はあじの南蛮漬けのようなものだと思う。シャンパンに憧れるのが若さだが、あじの南蛮漬けがわかるようになってからが愛の始まりといっても過言ではない! とここで力説しても仕方がないか。
この作品を読みながら、作者はなかなか味のある恋愛をしてきて、今もその真只中にあるんだろうなあとおもった。料理話をメインにおきながら、洗濯ばさみのエピソードがさりげなく挿入されているのもいいと思った。
(ロチェスター)
参照用リンク: #date20080331-143120
料理の具体的な過程が書かれている作品は、短編ではこれまであまり見なかったような気がします。というわけで一票。
参照用リンク: #date20080330-181019