第65期予選時の、#20猿の証明「2+2=5」(宇加谷 研一郎)への投票です(3票)。
猿いいやつだな。
古田さんが惚れるのもむりないよ。
小説が弾んでたよ。
たぶん段落の内容どうしが共鳴しあってるんじゃないのかなと。
>猿は続ける。2+2=5ならば、4=5。両辺から3を引くと1=2(冷蔵庫込)。よってサルのような人間と冷蔵庫を持った猿が等しいのは自明。猿の恋人も人間と変わらないのは明らか。終わり。
>猿の証明を聞いていると、それは古田さんが昔所属していた「天才ゼミ」を思い出させた。心を数学で語ろうという不思議な自主ゼミで、型破りの数学教授と彼の弟子たちが集まっていた。その教授は昨年本当に天才になったのかNASAの秘密計画に加わって姿を消した。多くの弟子たちも世界中で活躍していると聞いている。
>(私だけ、か)
証明できてないふざけた証明のあとに、なんだかまじめな回想シーンが続く、
そしてその回想シーンからさびしい気持ちが引き出されていく。
単純化すると、「馬鹿→真面目→悲哀」
これが矢継ぎ早に繰り出されてて、で全体的にこういう構成だ。
この構成でテンポが出てるんじゃないのかな。
筋じたいもほのぼのとしてて楽しい。
あと「猿は証明を始めた。」とかの言葉も単純明解に面白い。
ここ最近の短編のなかで出色だと思う。
(実は女性だよqbc)
参照用リンク: #date20080222-230938