投票参照

第60期予選時の、#9カニャークマリの夜(公文力)への投票です(2票)。

2007年9月30日 22時34分36秒

話の全体が見えないまま、終わっているにもかかわらず、これほど読ませる力を持っている作品は、すごいと思います。事件の真相ははぐらかされたまま、明らかになることはないのでしょうねぇ。ああ、ハル子がこわい。(八海宵一)

参照用リンク: #date20070930-223436

2007年9月29日 13時39分7秒

おもしろかったです! 「僕」がソファで女の足裏の角質を「そぎおとし」ながら、女のつくったカレーの具が奥歯に挟まっているのを気にするところだとか、そのハル子が冗談でかかと落としの真似をする箇所……そんな秀逸な場面描写のあと、不意にハル子のインド旅行回想になっていくところが、とっても自然で、いつのまにか読んでいて、部屋からインドが見えてきました。さりげなく「天井桟敷」の(たぶん冒頭?)のシェークスピアが大好きな役者のセリフ(?)が引用されたりして、ますます作品に深みを感じました。そうして、インド回想から再び、「僕」と「ハル子」の部屋に話はもどって、きれいになった自分の足を満足げに眺めて「僕」にキスをして終わるラストは短編のなかでも美しい終わり方のひとつだと思います。それから「平然と二股を認める僕」だけだったらなんとなく設定にムリを感じるのですが、ここに「女の足を丁寧に手入れしている」という条件が加わっているので、このハル子の二股がむしろふさわしいというか、まさにハル子がイキイキとしてきます。 (ロチェスター)

参照用リンク: #date20070929-133907


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