第59期予選時の、#6八丁林の探索は(bear's Son)への投票です(2票)。
八丁林に近寄る子供がいないのはなぜなのかと掲示板で申し上げましたが、結局それらしいものは思いつきませんでした。
危険だから立ち入りを禁止されているとすると悪ガキの遊び場になりそうな気がしますし、何の面白みもないというのはブランコを設置するような楽しさすらも否定してしまうことになります。
ならば敢えてそれには触れない方が良いのではないか。そうすることで主題であるあの懐かしいような感覚に注力した方が良いのではないか。本作はそれができた作品なのではないか。そう、思いました。
私はあのようにはなれないし、あのようではなかった。しかし、あの空気を物語で読むことは、好きです。(黒田皐月)
参照用リンク: #date20070831-235145
最後を「花の卵」「ガラスの瞳」「ガラスの虫」(と本作品)のどれかに迷いつつ、これに。
理由は分かりやすいかと、物語として完結しているか。
・「花の卵」
非常にレベルの高い作品で、
表現力・魅力的なシーンはあるが、
物語はスッキリしない形で終了。
謎も残っている。
続きが読みたいと思わせるが、今回はそれがマイナスポイント。
・ガラスの瞳
物語として完結していて、レベル的には本作品と遜色がない。
ただ、「寿命の表現に若干の矛盾を感じる」
>私は子供たちの表情が大人びていく様が、早いと感じる。
残っている長い寿命を現している。
>生命の終焉はお互いそう遠くないのかもしれない。
残った寿命が短いことを現している。
経過した年月を見ると矛盾がないようにも見えるが、
比較対象のライを明確に表現すればもっと良かった。
・彼女の存在も明らかにならず、残念。
最後に「彼女の声が聞こえる」→「寿命は短いのかもしれない」
と結べば、私は理解できたかもしれない。
・硝子の虫
非常に引き込まれるし、文章自体上手だと感じる。
でも、難解過ぎるので、少し敬遠してしまう。
(別に消極的賛成って意味ではないですが)
・「八丁林の探索」
幼少期の気弱で、臆病な子どもの心理が描かれている。
ちっぽけな独占欲なんかは非常に共感できる。
物語として完結しているし、
読みやすい作品だったことが、ポイント。
ほのぼの系の作品です。
参照用リンク: #date20070820-134250