投票参照

第52期決勝時の、#7神様(たけやん)への投票です(3票)。

2007年2月8日 20時58分54秒

 『髭』『神様』『妹の血』の三作は予選でも推したか、または推そうかと迷った作品だったのですが、『年月』だけは正直言ってよくわかりませんでした。漫然と読んだわけでもないのですが、どうにも自分の中で確かな像を結んで来ない感じでした。
 ところがこの決勝の最初に公表された票感想の「窓は……鉄格子が嵌められているのか」というくだりを読んで初めて、目から鱗といいますか、明晰に結晶化したような気がしました。ちなみにあの感想じたい秀逸な文であると思いました。
 そんなわけでにわかに『年月』に気持ちは傾くのですが、同一線上で競った時は新人さん優先という自分勝手に設けた原則に従って『神様』にします。いろいろな事を考えさせる作品で、たとえば「あなた様の懸想されている」云々としつこく言っているのは人形だけで、本人たちの気持ちは全く空白のまま残されていて、人間より人形の方が何だかリアルに見えてきます。

参照用リンク: #date20070208-205854

2007年2月6日 21時23分50秒

また行きましたか→あの男の言うことは、半分正しいのだ。→ラスト、の3段階で前半の謎が解けて、「おぉ」と思いました。もう一度読み返すと、人形(小さな男)の一途さがかわいくて切なくて、悲しいけど微笑ましいです。一票入れさせてください☆(なべ)

参照用リンク: #date20070206-212350

2007年2月4日 23時13分6秒

文章の密度だけをとれば『年月』でしょうが(『僕自身が外へ出る必要性は感じないのだった。』をいれるタイミングが絶妙)、そういう基準でとってしまうと川野さんの作品は毎回いれなければならず、それはるるるぶさんも同様で、このお二方に関しては、他の作品がどうしても推せない時にだけ選ぶ、という事にしています。誰も喜ばない失礼な態度ではありますが。

『神様』ですが、
人形が、作り主に恋心を寄せる主人公に対して繰り返し手を引くように言い続ける、という話として読むには深読みできそうな曖昧な表現があって腑に落ちないので、ショートショートとしてきちんと落ちているかというとそうではないと思いますが、やっぱり主人公が小さな男相手にばったんばったん動き回るところはとても面白いです。風呂場の反響音はきれいに決まっていると思います。(三浦)

参照用リンク: #date20070204-231306


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