第45期決勝時の、#25ペペロンチーノ・スパゲティ(曠野反次郎)への投票です(5票)。
読めば読むほどどうでもいい内容で、非常に好みです。
恋人、とわざわざ呼んでいるのが胡散臭く感じられて来ました。(三浦)
参照用リンク: #date20060522-233429
まずハンニャさんの「あこがれ」は勢いがあった。でも……ちょっとあまりにも子供が読むギャグ漫画的で、少なくとも一般向けではない。もし、これを読んだのが中学生のころで、期末テストの前とかで「勉強ってつまらねえなあ」と思ってるころだったら、この話のシュールさにひきこまれたかもしれない。
で、推薦はもちろんというか、予選でも押した「ぺペロンチーノ・スパゲティ」だ。関西弁のリズムもいいし、この話を読んで実演「じゃりんこチエ」をぜひともみようと思った。
でも、この話の本当のよさは、「この物語の男と女はどんな生活をしている二人なんだろう?」と想像をふくらませてくれるところにあって、おそらく作者のあらのさんが本当に伝えたいことは文字の裏側に隠れている。井上靖と井上ひさしが似ているなんてことも、金子光晴と井上光晴がちがうことも、そんなことは多分表面的な問題であって、「どうしてそんなことを女はきいてきたのか」と考えてみると二人の男女の間の避けようもない溝だとかがみえてくる。みえてきませんか?
必死に返事をする男に好感がもてるけど、ほんとこの二人はどうなるのだろう? それからこの男は普段何をしていて、どういう方向にむかっているんだろう? ぜひとも長編につなげてください。
参照用リンク: #date20060522-180306
予選の時は関西弁の面白さについて書いたのだったけれども、名前の件ももちろんこの作品の読みどころとして挙げなければならない。
こういうことは誰にでもあるもので、私の場合は、先日テレビを見ていたら、癌になった経験を書いている作家の柳原和子さんという人が出て来た。あれそういえばあの般若心経を訳した人ってなんて言ったっけ、と家族に訊き、それは柳沢桂子さんであろう、という話になった。まるきりこの作品の女の子とおなじであるとおもった。(海)
参照用リンク: #date20060521-163554
「とりあえず」と迷ったのですが、こちらを選ばせていただきました。
質の高い漫才のような自然なテンポに、文章の表面だけでなく奥に見え隠れする2人の関係性や意味といいますか…、パッとした言葉が出てこないのが情けないですが、ともかく今回決勝に残った可笑しな3作品、私はこの作品が一番面白く纏まりがあると思いました。
参照用リンク: #date20060518-221453