第44期決勝時の、#12池袋ブルース(朝野十字)への投票です(3票)。
失礼ながらハンニャさんの「クソ度胸ボール」というタイトル
が個人的に受け付けられなかった。というわけで、読んでませんごめんなさい。
西直さんの「熱」は文章はとても読みやすくてわかりやすいといつも思うんだけど、内容を映像化してみるととってもこわい。これってつまり小学生くらいの女の子が、かばんの中に頭と首が
切れた生物(もしかして人間?)の死体をいれていて、友人の女の子がそれを触ってデヘッデヘッって言う話ですよね? 川端康成の小説にも死んだ美女と添い寝する話があったと思うし、古今東西の文学ではそういうのを扱っていて、それはそれで問題ないと思うんだけど、ちょっと強烈でした。
朝野十字さんの「池袋ブルース」には「感動した!感動した!」というのはなかったんですが文句をつけるところもないので(朝野さんにはもっとおもしろい代表作がこれまでにある)、消去法の結果、「池袋ブルース」に投票します。個人的に投票する・しないではなく(出来、不出来の波は誰でもあるので)朝野十字さんの作品が「短編」で読めるのは毎月の楽しみのひとつなので、今後も気が向いたら作品投稿してほしいなあと思っています。
参照用リンク: #date20060422-194119
うーむそんなに会話キモいかなあと他の票に反応してみる。いや本当にその感覚がちょっとのみこめなかったので。
投票者の方に凹まれても困るのだけれど、こんな風に切り捨てられたら私だったら傷つくだろうなあと思ったりする。久しぶりに作者として参加したから尚更そう感じるのだろう。いわば「キモい」という一語は本当に純粋な「読者」の感覚というもので、こういう感想を受けるのは『短編』として貴重なことだし、また本当の書き手として必然なのであろう。こんなことは朝野氏は先刻承知であられるだろうと思うが。
一応私なりにその「キモさ」を忖度してみると、この二人があまりに互いに気心が知れすぎているように見えるということだろうか。
それにしても仄聞するところ朝野さんが『短編』投稿を当分止めるというのはたいへん残念なことである。いつも作品としてきちんと成立しているものを出されていて私は楽しみにしていた。気が向いたらまた参加してほしいなと思います。こんな風に書くとまた「キモい」とか言われそうですが。
末筆ながら西直さんとハンニャさんの作品もよかった。ただ私事ながら最近体調がわるいせいで『熱』はちょっと辛かった。『バスケット・クソ度胸ボール』は誰かも書いていたけれど、どうも情景が浮かびにくかった。選手が天井を支えるというシーンでは、『キン肉マン』を思い出したりした。でも最後の外し方は好みだった。(海)
参照用リンク: #date20060422-182758
「バスケット・クソ度胸ボール」と優劣つけがたいが、「バスケット・・・・」
の方は、観客がどのように観戦するのか、審判の立ち位置は、など、見えてこない部分が気にかかった。映像化しやすい作品だけに、それが欠点となる。
「池袋ブルース」は、電話での軽妙な(なげやりな?)やり取りでしかないが、それだけになおさら「ブルース」が感じられた。ただ、歌枕「池袋」はちょっと重過ぎるかも。
参照用リンク: #date20060419-222303