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第40期予選時の、#2いのち(千葉マキ)への投票です(2票)。

2005年12月15日 4時8分57秒

作者が告白し始める。そのことに素直に驚いた。

その他次点として
忍者と小太刀と回転式弾倉(ヒモロギ)
 ところてんが唐突に出て来て忍者が死んでしまうこと、小刀が6分の1であることがよくわからなかった。文章はおもしろい。

森を抜ける、朗読する(三浦)
 静かな雰囲気がとてもいいが、それを味わうにはもっと文章が美しくないと、と思う。

風の男(P)
 よく出来ているし、面白いのだけど、非常に残念なのは、最後の最後で、女優が主人公になってしまうこと。銃声だけを響かせればよかったのに。島は家具への愛のために、いやな女優とキスしたのだ。その思いが伝わっては来なかった。

参照用リンク: #date20051215-040857

2005年11月28日 18時31分20秒

失礼なことを書けば、千葉マキさん(以下敬称略)の「いのち」は小説になっていないどころか、そもそもお話をつくろう、という意思が感じられない。「死にます」だとか「死ぬのはやめました」という部分を読んでいると、朝カーテンをあけたらベランダにカラスがいて、目があった途端にカアっと鳴かれたようで、そんなカラスの鳴き声に同情するほどこちらに余裕はない。

にもかかわらず34編のうちの3編に選ばせてもらったのは、矛盾するけども「いのち」くらい作者自身の切実な想い、書かずにはいられない衝動がこめられた作品はないからで、千葉マキが今後一定の読書量と「死にます」的な世界と縁を切って、とにかく書きまくっていけば、この人はおおばけするんじゃないか、と思わせる何かを持っている。「短編」のトリックスターだとみた。なにも「短編」参加者すべてが小説家を目指す必要はないわけで、「とにかく書くことで自分を表現したい」という思いにあふれている千葉マキの作品を、質の点からは納得できなくともその熱には頭が下がる思いがする。

参照用リンク: #date20051128-183120


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