第4期決勝時の、#3強盗(黒木りえ)への投票です(4票)。
投票のまえに、予選通過作を再読しましたが、どれもうまいなあ、とあらためて思いました。
「強盗」は語りの魅力、「暮れの密猟者」はディテールが作品に与える世界観、「命のともしび」は丁寧ながらそれを感じさせないギャグ、「鳩と幼女」は鋭い観察眼。
「人に勧められる作品である」というのを投票の基準にして、絞り込み、「強盗」と「命のともしび」の2作のうちどれかとおもいましたが、結局、初読の印象をとって投票しました。
参照用リンク: #date20021217-220909
同じようなオチの話は読んだことがありますが、しかしそれでも、きれいに書かれていると、改めて読んでもおもしろいもの。いかにも書き言葉な文体が、やはり書かれて鼻先につきつけられたものなのだろうな、というふうに私は読み納得しましたが、そのところが読みきれない人もいるかもしれない(その人にはふにおちない部分が残るかもしれない)
海坂さんの作品は、少し最後に言い過ぎているのが惜しい。「私」が爽快な気分を感じた、と言ってしまうのではなくて、地の文で虐げ>爽快を感じさせてほしい。そうでないと、読んで得られるカタルシスが少ないと思う。
参照用リンク: #date20021217-141546