第33期予選時の、#25心臓(qbc)への投票です(4票)。
岡田史子さんの『Kaen』を思い出しました。
最初自分の心臓を捜していても、最後には他の人の心臓を奪おうと躍起になっているのが、滑稽であり、それでいて笑えない感じがします。
参照用リンク: #date20050514-155731
「心臓」…「心」ではない。生理的欲望の証? 跳ね返って聞こえる程度のもの、と言われるとまだ解釈に苦しみますが。
見に覚えのない災難…裏目に出る、人と違う自分、違和感。自分の存在を肯定できない男の悲劇。
「気づいてみればその程度」と周囲に言わしめるシロモノを、ただただ渇望しなければならない男。
ここで描かれているのは、慢性化したいじめられっ子の心理とか、マイノリティーの被害者意識とか言い得るものなのではないでしょうか。随分怖い作品に仕上がっているように思えますが。
参照用リンク: #date20050513-232839
からだの、奥のほうからの、分泌物の匂いのする文章、と思います。
<俺も正常に脈打ちたい>
これほど、切実な肉体の欲求は、ほかにないでしょう。
いや、俺はいつも正常に脈打ってるけど、と言い張る人間をあたしゃ信用しない。
そんなのはごまかしにきまってる。
新聞なんかはJRの企業体質云々を糾弾するけれども、そういうことじゃないんだよ。
自然の摂理、宇宙の大法則に従った「脈打ち」が、われわれの肉体から失われている。
それで、書き出しがちょっと気になります。
「気付けば身に覚えのない災難ばかり」
前作が、「学校は名を変えた刑務所に違いありません」。
なんかこう、きちっとハメようとする気配が感じられます。
「むかしむかしあるところに」みたいな。
古典的語り部の霊が背後にいて、作者をハメようとしているのかもしれない。
参照用リンク: #date20050429-225117