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第275期予選時の、#3「野球帽」(飯島和男)への投票です(1票)。

2025年8月30日 12時37分52秒

 上野駅のガード下にいた「ホームレス」の「野球帽のおばあさん」を気にかけていた「私」が、「冬いちばんの寒さがやってきた日」に「段ボールと毛布にくるまった多くの人たち」(ホームレス)に「温かい飲み物と使い捨てカイロ」を配るが、それ以来「野球帽のおばあさん」の姿を上野駅で見かけなくなる。「私」は「「何かできるかもしれない」と思えたあの日の気持ち」は「おばあさんが、私の人生にそっと残していった、忘れられない贈りものだった」と思う、というお話です。
 上野駅、という言葉にさそわれたのか、吉野弘の詩『夕焼け』を思い出しました。あの詩と、この作品とでは、主人公がとる行動の順序が正反対で、なんだか大人になった『夕焼け』の主人公(「娘」)の話のように読んでいました。
(三浦)

参照用リンク: #date20250830-123752


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