投票参照

第273期予選時の、#1練り香水(OS)への投票です(2票)。

2025年6月14日 12時30分3秒

 一段落目で場所、語り手の年齢、職業を示し、五段落目で語り手の人柄、性別を示しています。また、五段落目末尾の「逆ナンじゃん、やば。」によって、本作が恋愛物であるかのように読者を誘導し始めます。
 八段落目以降の内容は香水に関する話題となり、香水は恋愛物には付き物ですから、読者もそのつもりで読み進めるはずです。
 十段落目で、どうやらこの香水は単に魅力的なものというだけではないことが示唆されますが、小説に登場する香水というのはそういうものなので、恋愛物という路線はまだなくなっていないように感じるはずです。
 しかし十五段落目で、恋愛物には似付かわしくない言葉が登場することで、ようやく読者は本作が恋愛物ではないのだと気付かされます。さらに十六段落目では、タイトルの意味が明かされるのです。駄洒落!
 本作の魅力的な部分は、駄洒落が駄洒落で終わらず、それが「同じ感情を持つ者同士が、匂いとして引き寄せられる。」というモチーフを生み出しているところです。
 こうして本作は、物語の導入部のようなかたちで静かに幕を閉じます。たとえば、この練り香水をつけた男性を主人公とする連作短編があり、その最後に本作が配置されていたら素敵な短編集になると思いませんか。
(三浦)

参照用リンク: #date20250614-123003

2025年6月13日 12時34分21秒

良い人が”ウザ”く感じられる、残念にも感じられますが、思春期ってこんなものかもしれませんね。その心の動きが良く描かれているように感じました。においは広範囲に作用できるので、嗅覚についても、それに関連する精神療法も、研究分野として今後の発展が期待されているようです。

参照用リンク: #date20250613-123421


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