第26期予選時の、#6繋がってんだ(コティー)への投票です(1票)。
散文詩のようにみえるので「短編」での評価は高くないだろうと思うが、26期ではこの作品を一番に推す。
人の世界は何によって成り立つかといえば、思考と、他者の存在の認識の二つだと思う。何もない空間に思考せず他者の存在も認識できない者がいた場合、その者の内に人の世界は存在するかと問われれば、私はNOと答える。ヒドラに人の営みが理解できるかという質問とさほど変わりは無い。『繋がってんだ』の主人公には”お前”しかいないが、そのことはそのまま世界への繋がりに結びつき、且つ、主人公は繋がりを渇望している。この欲望自体、ひどく素朴なものではあるが、今期に人間らしいものを描いている作品はこれだけであり、今期のどの作品よりも読後の充実感を得た作品だった。
良い感性をお持ちのようなので、出来れば次回は得票につながる形の作品を投稿して頂きたいと思う。
参照用リンク: #date20041008-005804