第258期予選時の、#3セロハン(三浦)への投票です(2票)。
嫌なもの、不快なものは遠ざけて、平和に楽しく暮らしたい。嫌なもの、不快なものはないものとして扱いたい。そういう無意識的な共犯関係に対して、包丁をつきつけるような感じ。
しかし、セロハンは、神の神罰ガジェットというわけではなく、この女の子自身の中から生まれている気がするので、希望がある話のようにも思った。
その他
「至高の酒」
文章や構成はうまいが、新しい何かを感じなかった。オチの価値観も、ヘイトを集める男の造形も古臭さを感じた。
汗水流して働かず、美酒を求める道楽も、何かを生み出すことはあるかもしれないし、何も生み出せていないとしたらその空虚さや絶望は小説にしてもいいのではないかと思う。
参照用リンク: #date20240330-221652
主人公の心に浮かんだ言葉をそのまま記録したような文章。
いろいろな出来事や、気持をごちゃごちゃに混ぜたような。
でもキーワードとして考えられるのは「殺戮。無慈悲。血液。破片。人体。叫び(聞こえない)」「沖縄」「戦友」の3つで、戦争に関することを書いているのだろうと何となく分かる。
さらに、タイトルにもなっている「セロハン」によって、主人公は嫌な記憶が呼び戻され、それは「人を殺す」こと関係していることも分かる。
以上のことが何を意味しているかの解釈は、あえて言わないことにするが、こういう婉曲的な表現でしか表現できない意味や感情もあるのかもしれないなと思った。
参照用リンク: #date20240316-192152