投票参照

第250期予選時の、#3真っ赤な傘(三浦)への投票です(3票)。

2023年7月30日 18時23分36秒

傘がどう帰ってきたのかよくわからなくなって気持ち悪い。
・最初から本屋にあり、お父さんが間違えて持って帰ってきたのか(なくなったという情報もなしに、似た傘があったので勝手に持って帰る?)
・本屋にあったが、主人公が忘れていただけ(そんなことあるか?)
・傘は別の本屋にあり、実は主人公が寄った本屋は二つあった!(そんな描写はない)
・傘は見つからず、お父さんが新しく買ってきた。
・傘は最初の本屋か学校で盗まれて、盗人がどこかの本屋に置いてきたのをお父さんが見つけた。

参照用リンク: #date20230730-182336

2023年7月28日 10時8分0秒

今期の五作品も良作だと思います。
その中でも、#3「真っ赤な傘」を推薦しました。

#1 猫
猫を中心に、二人の人柄やすれ違う様子が自然に書かれている。
終盤はファンタジーに転じ、善行への報いにやや変化を加えた、現代風のお伽噺として読める。

#2 エーディト姫救出譚
エーディト姫に自我がある所に痛快さがあり、読者を楽しませる。
自我が程よい塩梅で、読者を安心させる。

#3 真っ赤な傘
家庭の中で少女が感じているちょっとした不安、そして安心。
リアルで繊細な、僅かな揺らぎのようなものを壊さないように書いている。

#4 農機少女
視覚的なトリックを今作では中盤で種明かし。その効果で後半のエンタメ要素が強まる。
土地を捨てた農夫とトラクターにどのような未来があるのだろう?ハッピーエンドに苦味がある。

#5 姉の頭
奔放な姉に振り回される弟の話か?→スリラーかホラーか。やや緊張。→意外とハートフル。猫や弟の姉への態度に安心。→社会派な寓話か、なるほど。
このように、感情や心情を二転三転させられ、コントロールされるので気持ちよさがある。

 書き方の緻密さや、テーマの鋭さ、ゆるさ、くだらなさなどの違いはありますが、どの作品が優勝してもいいかと思いました。
 私が、#3を選んだのは、この五作品の並びで目立って見えたからです。「傘を無くして見つける」「父が母の傘をよく思っていないと知っている」といった出来事は他作品のエピソードに比べると、あまり重大ではない。それなのにそれが少女の世界では大きい、「父が傘を見つけてくれた」ということの安心した気持ちを伝えようとしている。小さいものの大きさを書こうとしていることが目立って見えました。

参照用リンク: #date20230728-100800

2023年7月19日 8時43分30秒

両親と同じ大学の、母親とつき合っていたかもしれない男性の説明をするのに、すっと入ってこないぎこちなさがあり身構えてしまう。そのぎこちなさやお互い知らずに寿限無を披露していた、だがラブラブカップルというわけではない、といった視点が微妙なあわいを生んでいるように感じた。明確な答えは得られぬまま母親は亡くなってしまったのだろうか。そんな微妙な関係性のなかにさしこまれたパリの赤い傘(鮮やか!)をなくしてしまうのは、端から見ればささやかかもしれないが、当人たちにとってやはり事件なのだ。ラストの削ぎ落とされたメッセージが、ことさらに心情を浮き彫りにするようでよかった。

参照用リンク: #date20230719-084330


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