第25期予選時の、#31燃えていく(るるるぶ☆どっぐちゃん)への投票です(2票)。
率直な印象として、今期は前期と比べ、やや低調かと感じた。その中で、まず今作に一票。
るるるぶ☆どっぐちゃんさん(敬称を付けるとへんな具合ですかな)は、これまで僕にとってわかりにくい書き手だったが、今作には瞠目。黒板に書き連ねた数式、ヘッドホンから漏れる「音楽ではないかもしれない」音、随所に小技の効いた黙説法をちりばめながら、次第に超現実的な情景へと昇華していく構成は手馴れたものだ。それは根拠のない空疎なイメージの羅列に終わらず、結末でギターが倒れる音には、十分な実在感が備わっている。ちょうど深夜、高熱を出して横たわっていると、静まりかえっているはずの部屋全体がわーんと鳴り立てているように感じられることがあるものだ。静寂それ自体が騒音として聞こえるような、そういう狂おしさを今作から感じた。(でんでん)
参照用リンク: #date20040907-134544
「書いている」というより「描いている」という印象を受けました。
これは単なる疑問なんですが、「聞く(≠聴く)」という行為は、“耳に頼らない感じ方(キキ方)”を意味しているのでしょうか。だとすると、私が今作を読んだ時に感じた“広がり”みたいなものに合点がいくんですが。
何にしても、毎回読む度に羨ましくなるセンスです。
参照用リンク: #date20040903-010342