投票参照

第25期決勝時の、#22風の惑星(朝野十字)への投票です(4票)。

2004年9月22日 20時40分23秒

『宿命』父と娘の会話がなかなかよかった。たとえば「さっさと着替えないと遅れちゃうぞ」…「マナちゃん、保育園は何時にはじまるの?」あたり、男手一つで子育てをしている父親の雰囲気がよく出ていたように思う。予選で意味が通じなかったという感想もあった「助教授」云々は、すなわち妻が失踪したときには主人公は助教授であったのが、娘を育てるために講師に降格を願い出たということだろう。実際そういうことがありうるかどうかわからないが。
 この作品が今一つ私の好みに合わなかった、というのは、いわゆるショートショートなる分野に対する無理解であろうか。結末がいかにも救いがないようで、父親が半分溶けた娘の頭にヘルメットをかぶせてそのまま保育園に行こうとする、というのも、動転しているのだと言われればそうかなと思ったが、何か大事なところをはぐらかしたように感じられたのであった。
『夏祭り』ぴちぴちした生きのいい文章がとにかくよかった。但しこのままでは優勝作とするには粗削りだろう。――予選通過以上の作品には、結果の出た事後に、校正程度の改稿は許されてもいいのではあるまいか。手続きは難しそうだが。――この作品の場合は無論、「沙織」という脈絡のない人名が突然出てくるのがあまりに惜しい。普通の文中の誤植とはわけが違い、人名の錯誤は、作品世界をつくる意識そのものを疑われてしまうと私は思う。
『風の惑星』完成度の高さは群を抜いている。前二作は、作者が楽しんで書いていることはよくわかるが、(これはこれで大切なことだ)この作品はそのうえ読者を楽しませようという精神があり、それを支える想像力や文章のたしかさがある。
 ときに地球大使の娘の口走る「人権」云々で、今日のアメリカの手前勝手な横暴を連想してしまったのだが、それは作品世界には直接関係はなさそうで、深読みというものだろう。(海)

参照用リンク: #date20040922-204023

2004年9月21日 19時42分16秒

3作を読み直してみましたが、予選通り「風の惑星」を推します。全体的な話として好みなのが1つ。あと一般受けするアイテムから読み物を作り出すセンスというのもあると思ったので。

参照用リンク: #date20040921-194216

2004年9月13日 2時16分0秒

予選票の感想でも言われてましたが、千字では勿体無いような、しっかりした世界観ですね。
個人的には余り読まない類の物語ですが、質の高い完成度と言うか、格のようなものを感じ、一票投じることに致しました。

参照用リンク: #date20040913-021600

2004年9月9日 23時22分55秒

こういうの好きっす。
1000字でも別世界を描けるんだねぇ。

参照用リンク: #date20040909-232255


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