第24期予選時の、#25恋人(海坂他人)への投票です(1票)。
井上ひさしだったと思うが、「人間の情念なら小説は描ける」というようなことをいっていた。この文章の前に「人間の○○は描けないが」という文章がついていたのだが、○○がなんだったか忘れてしまった。
海坂氏は他の人がいうほど、文章が上手いわけでも、小説のつくりが上手いわけでもないと私は思っている(これはようするにもっと上手くできるということでもあるわけだが)。
この作品も欠点に目をむければ、いろいろとあるのだが、けれども、それは些細なことだと思える。なぜなら、ここには「人間の情念」が描かれているからだ。
私の考える情念とは、色欲のことではない。やむにやまれぬ想い、理性で押さえつけてもなおにじみ出てくるものである。
「エンジェリング」もまた同様に情念を描けているのだろうとおもった。
参照用リンク: #date20040808-110750