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第238期決勝時の、#3高嶺ヶ原(霧野楢人)への投票です(1票)。

2022年8月3日 12時27分6秒

描写のリアリティーの高さから、かなり作者の方の経験がふんだんに盛り込まれていることを感じました。おそらく大雪山系のあそこなのでしょうね。深読みになりますが、後輩は保科先輩に恋心を抱き、語り手のことを恋敵と誤認して様子を見に来た、のかもしれません。微妙にその雰囲気を感じ取りつつも傷心を癒やしたい語り手の心理描写が、前半の風景描写の緻密さからよく浮き出てきているように感じました。

『ソーラーパワーアマネ』は、Aのきさくさと語り手が「日差しを恐れて昼間外出しない」というのを併せて、語り手は女性なのだろうな、と今さらながら気付きました。女同士の友情として美しく見てもいいのですが、そこそこ閲覧者が多いブログサイトの主が金策の手伝いをしている、と感じると冷めた気分になってしまいました。もうちょっと違う語り方もあったように思います。

『ダンス・ステップ』は“絵に描かれているのは君の両親?”だけで語り手が女性の親ではないと断じるのは早計かと考え直しました。それにしても、経験の蓄積が階段を上ることになるのなら、亡くなった方も階段を降りることはなく、もう登れなくなるだけだと思いました。『ああ無情(レ・ミゼラブル)』の末尾でコゼットの幸せを願いながらも身を引いていく名場面と重なるところも感じられたのですが、最後はやっぱり重力を失って浮いてしまい、ダンスを踊れなくなった場面にして欲しかったです。

参照用リンク: #date20220803-122706


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