第237期決勝時の、#1訃報(蘇泉)への投票です(3票)。
あっさりしているのがいいですね。長い間生きていて、自分の中で命がだんだん軽くなってきている様子がいいし、秘書も淡々としていていい。安楽死とか、実際これくらい軽いものなのかな、と思ったりもする。ちょっと星新一っぽいドライな書き方も好みです。
参照用リンク: #date20220708-225907
#1 訃報
良い点は予選時に述べたので、今回は改善すべきと思われる点について述べる。
やはり、小説としての日本語が未熟であると感じる。意味は通じるが、文章的ではない箇所が散見される。
手をつけやすいところからいうなら、会話の流れだろう。
「〜」と林さん。「〜」と秘書。では、テンポが崩れてしまう。
他者の小説を参考とし、流れるような会話を描いて頂きたい。
#4 睡眠王
単純に意味がわからなかった。意味がわからないのは一番良くない。
また、場面転換した際、視点が迷子になってしまった。「これはいつかの医師だと気付き〜」でやっと、変わらず主人公の視点だとわかる。もう少し丁寧さが欲しいと感じる。
#10 ガベージ・コネクタ
始まりから表現により情報は与えていたので察しはつくのだが、話のつくり上は、最後にコンピュータ処理の具現化だったんですよというネタバラシをする形となっている。個人的には、この形は起伏が少なくあまり好きではない。ネタが分かったところで、そういうことね、で終わってしまい印象に残らない。
それから、発言にかぎ括弧をつけないのは何か理由があるのだろうか。(小山離反)
参照用リンク: #date20220708-153821
初読で一番に選んでいたので。
話の山というかが、三つの作品の中では、一番良かったように思いました。
社長さんは、死ぬ間際に、やっぱり自分をせいこさんの中に残しておきたかったのかな。淡々とした話の中で、心の動くようなところは印象的に映るな、うまいなあと思いました。
「睡眠王」「ガベージ・コレクタ」はどちらも文体・設定的に好みでした。
「睡眠王」は、睡眠を搾取するという発想が楽しいし、古代の王のイメージが想起できたので、ラストも含めて、文章が形作る雰囲気、形作れる技術がスゴイと思いました。
「ガベージ・コレクタ」は世界観を1000字に込めながら話を展開するというのが素晴らしい。設定が零れ落ちてる感じもいいですね。ヴィクトリアンメイドの恰好にしたり血が出たり、とか誰の趣味なんだろうとか、「落ちそうで怖い」と感じるDと、それがよくわからないC、Dはウィルスというより人が向こう側にいるのかな、とか考えると楽しいですね。
参照用リンク: #date20220707-233715