第236期予選時の、#8ダイアローグ(テックスロー)への投票です(2票)。
盛り上がっているようで、お互いの核心には触れない、遠い距離の会話。でも、彼は、少し期待しているような、していないような。始まりそうで、始まらない、ネットの上のボールのような瞬間が描かれている気がする。
その他、次点。
『続きゆく』
生態を描くだけ。それに何らかの面白味を付与するわけでもなく、淡々と。ただそこにあり、続いていく世界について描いている。完成度高し。ただ読んでて楽しい話に票を入れてしまった。
『食パン』
「食パンを加えた女の子を認識しても、女の子を認識する人はいない」
真偽はともかく、その前段の着想や、バラエティ豊かな供述の段落は素晴らしい。だが、そのあとが散漫になってしまった印象。
参照用リンク: #date20220525-234153
1割で孤独のテーマを語るという構成の狙いがあるのに、全体的にとても自然です。作り物めいた感じもしなければ、作者の実体験という感じもしない、柔らかく統率された作品。言葉の選択が巧みだからだと思います。文芸という印象。
参照用リンク: #date20220514-095051