投票参照

第233期予選時の、#1あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる(テックスロー)への投票です(4票)。

2022年2月28日 23時59分14秒

嫌な話なのだけど、嫌な話であること自体がこの作品の価値だと思う。「自治会長」にクレームを入れるのは「夫人」。
ホームレスは「彼」。ステレオタイプの構図のなかに、「自治会長」の貧困からのプレハブ小屋、
夫人達が掃除機から撃ち出すのは万札、といった違和感でもって話が推し進められ、その違和感こそが作品の主軸となっている。

参照用リンク: #date20220228-235914

2022年2月22日 0時16分38秒

映画のような、脳内に再生される映像の鮮やかさ。描写の分量・表現が読みやすく適切なのだろうと思う。
自分の世界に汚い(と感じるもの)を淹れたくないという人間の持つ普遍的な欲望が、1)その権利があると疑わない信念、2)行使するための力(金)、3)仲間、によりコミカルにエスカレートしていくのが2時間で終わる映画っぽさがある。貧困バスターズは、世界を札束で満たし、満足するのか、滅んでいくのか。ダイナミックな躍動を感じると共に、終末を感じさせるラストがいい。

参照用リンク: #date20220222-001638

2022年2月19日 14時14分49秒

「この作品が何を描いたのか」その全容を掴むことは私には難しいが、仮説の形式でその一部でも捉える試みをしてみる。
(仮説0) 慈や善とは無縁の掃除に似た攻撃的な施し。
(仮説1) 富裕者が貧困者への慈善事業を行う心理の一側面。貧困に陥っている者の存在が、富裕者の心の平穏を脅かす。さらにいうと、富裕者にとってある種の貧困者は目障りなために、金でその目障りな貧困者問題を解決する。という指摘。
(仮説2) 金の暴力性と爽快感を前にして貧者はバトルさえできない。という指摘。
(仮説3) 【1】狭量で鼻持ちならない金持ちと、【2】卑しく目障りな貧者、の【3】対決、また【4】その当然の結果である金持ちの勝利。

 仮説3の【1】【2】【3】【4】全て、私は見たくないと感じてしまう。そういう見苦しく感じるものを見せられた私の心は、この作品の冒頭の、プレハブ小屋を発見した高橋夫人の心に似ている。これも作者の意図の内かもしれない。(仮説4)
 仮説3仮説4を経て、夢見がちな博愛主義者カテゴリに自分を置く。刺激を通して自分の立ち位置を認識していく読書体験ができたといえば、この作品の小説的性格は強いと言えるのかもしれない。

書かれていないことまで妄想で読みすぎていたらすみません。自信はありません。

参照用リンク: #date20220219-141449

2022年2月13日 14時19分40秒

自意識を高く保つために、貧に転じた人に札束を叩きつける、すさまじいですね。貧者の経済状況の好転は金持ちにとっても利益あることなのですが、現実にはこのようなことはなかなか為されないのが残念です。

参照用リンク: #date20220213-141940


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