第232期予選時の、#5受精(たなかなつみ)への投票です(2票)。
人と人が偶然出会って、ややこしい関係性を作っていくことが、なんとも事故のように突然で必然性がなくて、そのくせ不可逆で厄介なものであるということが、絡まる糸を通して伝わってくる。さらに自分が解けていくことは、開示していくことやすり減らしていくことの暗示のように思えて、なんとも理不尽だ。そして、最終的にそこから生まれたものに、全てからめとられてしまう。
短い文章の中にそれらが完璧に表現されつつも最後まで「救急車を呼びましょう」というような抑制された人間が書かれていて、現実と抽象が調和している。技術の高さを感じる。
参照用リンク: #date20220115-163501