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第232期決勝時の、#4シンデレラックス(テックスロー)への投票です(1票)。

2022年2月4日 0時0分14秒

#4 シンデレラックス
魔法使い、かぼちゃの馬車、王子との結婚、12時の鐘。そんなものが不在でも、ちゃんとシンデレラでちゃんと御伽噺。
シンデレラはまさしく身も心も美しい無垢な娘なので、魔法で美しく着飾ってかぼちゃの馬車に乗って王子様と結婚して継母と義理の姉たちに真っ赤に焼いた鉄の靴を履かせるよりも、自分を虐げる家族が魔法なしに改心して和解し内面から溢れる美しさを4人で手に入れ舞踏会でその内面の美しさを周囲にも伝播させて午後10時に寝る(シンデレラタイム!)方を望むのだ。(前者を望むシンデレラと後者を望むシンデレラ、どちらが心の美しい娘だと私たちは感じるだろうか?勝ち組の結婚という幸せの概念は今でも強いけれど、女同士の友情、男性不在の幸福、内面から溢れ出る美、美容に良い生活などに憧れる人は多いのではないかな)
語りすぎてしまった。この作品の本質は、テーマ性じゃなくて、活字として読んで楽しいということだと思う。
お気に入りのシングルを繰り返し聞くみたいに、何度も読んでしまった。

#9 会社のトイレの窓が低い #11 帰宅部の活動 との差別化
どちらも好きだし、読みやすく、情景が見えて、心が動かされる。構成が美しくて、ショートフィルムや漫画にしても面白さが損なわれないと思った。シンデレラックスは他の2作より初見の読みにくさがあると思うのだけど、千字というルールが作者の言葉選びのこだわりを強調してメッセージ性と音楽性を強めてると思う。私はそういう技巧やチャレンジが好きなので、今回はシンデレラックスを推薦しようと思った。(シンデレラックスの他メディアへの翻訳は難しい。女性用シャンプーのラッ○スのロングCMとかにも使えるネタだとは思うけど、活字ver.朗読がないと面白さ半減だと思う。そして字幕がないと意味が取れないと思う)

#9 会社のトイレの窓が低い
日常に潜むちょっとした不安みたいな不思議で掴み所のないものを、捉えてきっていて、そして、解像度の高い文章に仕上げていて、その世界に共感しやすい。

#11 帰宅部の活動
めちゃくちゃかっこいい競技帰宅部という着想がこの先いくら出てきたとしても、この作品より濃密で躍動感のある活字作品は生まれないと思う。

参照用リンク: #date20220204-000014


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