投票参照

第230期予選時の、#7愛らしい妹(たなかなつみ)への投票です(4票)。

2021年11月24日 2時15分40秒

一線を越える瞬間が描かれているのがよい。登場人物が一線を越える作品は、それだけで面白い。
妹の「お兄ちゃんなら大丈夫だと思っていた」に垣間見える閉塞感も大分ヤバいが、「これこそが自分の妹だ。今までの妹はまがいものの幼生だったのだ。」の断絶っぷりにクラクラした。淡々と描く筆致が壮絶さを際立たせている。最高。

参照用リンク: #date20211124-021540

2021年11月19日 18時12分49秒

カフカの「変身」を、作者なりにアレンジした作品ということか。
カフカの場合は、虫になった主人公は最終的に家族から見捨てられたわけだが、本作では、虫のようになった妹に主人公が安らぎを見つけて寄り添うという展開になっている。
この違いが面白いなと思ったが、このままだと兄妹ふたりで、ただのひきこもりのような状態になるしかない。
だから、もう一展開、何かが欲しいところ。

参照用リンク: #date20211119-181249

2021年11月18日 22時1分6秒

気持ち悪いですけど、ここまで突き詰めるとちゃんとした作品だなと思いました。変わり果てた妹ではなくて、人間の気持ち悪さみたいなのも同時に感じました。

参照用リンク: #date20211118-220106

2021年11月17日 22時27分27秒

なんとも気味が悪く悲しい話。よくできた妹とできがよくない(と思われる)兄の間の小さな人間関係で完結してしまっているのがなんとも物悲しい。本来、そういうものから飛び出す象徴でもある羽化が、逆の方向に行くのが面白い。
妹との年の差はわからないが、妹が生まれた時、兄は素直に喜んだし、可愛い妹が好きだったのではないかとなんとなく思った。蛹が折り返し地点となり、精神的には過去に逆行している。その頃が、兄にとって、とても幸福な時間だったのだろうと思う。

参照用リンク: #date20211117-222727


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