投票参照

第230期予選時の、#4F(テックスロー)への投票です(3票)。

2021年11月24日 2時15分40秒

明と暗が鮮やかに描かれている。何の解決にもなってないとか(確かに)、だから何だとか言うのは野暮で、とにかくハゲた親父がギターをかき鳴らすシーンが強すぎる。面白い。それで充分だと思う。

参照用リンク: #date20211124-021540

2021年11月17日 22時27分27秒

もはやステレオタイプとなっている暗い引きこもり描写の後の、「ぎゅいぃいぃいぃいん」の展開の切り裂き方、禿げとるやんけのコンボは見事だなと思った。いつも暴れているらしい父親の感じとか、いくとこまで進行しているどうしようもない暗さを払拭してくれるかもしれない希望を感じた。
父親が禿げてることを再認識することで年月を感じ、おそらく引きこもっている間は時間の流れはそれ自体が苦痛だったとしても、それがいい方向に行くようにも感じているようにおもった。これは一時的な燃料のようなもので、それをもとに第一宇宙速度を脱することができるかはわからないが、できる未来だってあるんじゃないかと感じられるのがいいんじゃないかと思う。
息子も父親もそれで必ず何かが変わるとは思っていないかもしれないし、現実は甘くないということを身に染みているからこその今であるけれど、こう、なんか足掻いている感じを、無駄だと切り捨てないでいきたいじゃないですか。

参照用リンク: #date20211117-222727

2021年11月17日 18時45分57秒

後半の展開は予想を裏切って明るく派手だが、そのインパクトをもってしても、前半の鬱々としたものは吹き飛ばせなかったと感じた。この感想は作者の意図とは違う可能性がある。
第219期#5「渇して井を穿つ」に環境が似てるが、この作品は綿密に書き込まれて描写に破綻がなく、主人公の辛さまで具体化できている。短編といえども、より小説らしいのはこっちかもしれない。しかし「渇して井を穿つ」には脱出の希望があるが、この作品はまだそれがない。それがやけに悲しい。息子を励ましたい父の姿としても、何も考えてない父の姿としても、どちらだとしても面白いが、いっとき笑おうとも息子の問題は微動だにしない。
だからこの作品は本当に小さな出来事・事件の描き方として正直なのかもしれないが、人間の願望を満たすチカラは「渇して井を穿つ」の方があるのかなと思った。

参照用リンク: #date20211117-184557


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