投票参照

第23期予選時の、#22お金の話(海坂他人)への投票です(5票)。

2004年7月8日 23時24分19秒

想像力とは別に突飛なことを考えることでは無く、強烈に思考することのはずで、その点からすると、この作品は実に想像力に溢れている。読み返すたびにくすくすとクるのです。お金が出て来て嬉しい夢が→実に絶妙に設定された数字群を経て→無意識に潜り込んでいた喪失感、という言葉に着地するのは、解剖台の上でミシンとこうもり傘が出会うよりもずっとショッキング。シメもまた絶妙。モジモジと悩んでいる感じが、とても良い。今期は全体的に前期に比べてパワーダウンが目立つ中、この方は久々の本領発揮というところでしょうか。今期は海坂さん一点買いで。

参照用リンク: #date20040708-232419

2004年7月8日 0時48分19秒

 私が思うに、男性であるところの諭吉氏は男性の象徴であり、ものをしまう機能を持つ財布は女性の象徴……とかやってると怒られそうだからやめますが、毎晩そんな楽しい夢を見たいものであります。わけてください。

参照用リンク: #date20040708-004819

2004年7月8日 0時24分17秒

入れるかどうかを迷いましたが、入れることにします。
このかたの語り口の、潔さと停滞の混ざり具合が、今回取り上げられたお金というものに対してよい方へ働いていると思う。

参照用リンク: #date20040708-002417

2004年7月7日 20時39分57秒

うんうん、よく分かる、の共感一票。
文章が丁寧なのは言うまでもないことですが、
「青緑色の苔の間から〜具合である」
なんて、お札に使用する比喩としては美麗すぎます。ノックアウト。

参照用リンク: #date20040707-203957

2004年7月7日 12時55分27秒

今期は「上位6作」って感じなんだなあ。だから3作を泣く泣く落とさざるを得ず、2×3の戦いで考えた。「カンナ」と比するべきは「お金の話」ではないかと考えた。どちらも「日常生活の小景を切りとった」という感じである。エッセイか創作かなどというのはまあドーでもいい話で、実は海坂さんのが創作でカンナが実在の人物の話かも知れないのである。で、今回、難しいが。カンナは一体だれが読むのか?という点がポイントになった。カンナを書いている人には一切「疑念」がないと思う。そういう話なんですよ、というような感じ。書いた前後で作者の内面というか思想的な転回というか葛藤というかそういう感じがないと思う。エンターテイメントといえばそれまでかも知れないが、なんかそういう感じ。「お金」は、一件淡々としいるように見えて、そもそもそういうシチュエーションを生む、人間とはなんであるかという問いへの探求の志向があると思う。「金を数える夢を見てしまう’人間存在とは何なんだ’」という。それは作者自身の個性としての人間性に留まらず普遍的な人間観を見据えているように思う。

参照用リンク: #date20040707-125527


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