第228期予選時の、#61999年生まれの3つの夏(青沢)への投票です(1票)。
終盤の”仲良しで尊敬する遥先輩”で、おそらく主人公は女性と感じましたが、実は明記はされていませんね。そのあたりは ほのめかしておいても良かった気もします。ただこの時勢、未来を楽しみにしていた若者が、そのときには思いもよらなかった時間を過ごしていて、以前を振り返って驚いていることが、とてもよく伝わってきます。日本でも世界でも様々な“想定外”が発生していますが、実体験しないと分からないものでもありますね。
『世界の果てへようこそ』は前々回の『夏の住人』をも思わせる作品でした。夏らしくて良いほのぼのさを感じました。
『海の底にて』は海底類人猿説(アクア説)を思い起こさせました。スタンプは海中でも押せるのかな?刻印で代用しているかもしれません。
『ごっこ』はありがちな日常を切り取った以上のものがなくて残念でした。窓一文字の苗字は見当たりませんでしたが(窓井さんや窓川さんはおられます)、壁さんは全国に 400人弱おられるそうですよ。
『居場所を持たぬ者たち』も、プライドばかり高くて自分の能力から目を背けようとする、ありがちな心を描くものの、救いも絶望もなく、“書いただけ”になっている気がしてしまいました。職を転々としてきた割りには、焼き屋は性に合っていたようで何よりです。
『意地悪な鬼』は、鬼が何をもって鬼たり得るのか、芥川龍之介の『桃太郎』に描かれるような鬼なのか、般若面のように嫉妬や恨みから鬼と化した人間なのか、超短編を目指すとしても、もう少し書きようがあるように感じました。
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