第190期予選時の、#5雨ニモマケヌ(岩西 健治)への投票です(2票)。
前半はひたすら死について書き、後半は生について書くという構成。世の中には死があふれているが、それと同じぐらい生もあふれていて、その死と生という、どうにもならないものをいつも受け取りながら自分は存在しているといったことを書きたかったのだろうか。
書き方は少し雑だし、まだまだ工夫する余地が残されている気もするが、じわじわと伝わってくるものはあるなと思う。死や生のようなどうにもならないものがあるからこそ、小説を書く必要が出てくるのだろう。(euReka)
参照用リンク: #date20180728-232020
平凡な人生を生きる幸せな男が、無闇矢鱈に人の死に思いを馳せ、好き好んで死に怯えている、と考えることもできるけれど、別に死というものを嘆く作品ではないのだろう。当たり前のような人生の周り、あるいはすぐ前か後ろに、当たり前のように死が溢れているということ。それを大前提として、作品はうまい具合に死の匂いを引き立てているように思う。情感がある。
参照用リンク: #date20180714-005119