第18期決勝時の、#12枚挙(戦場ガ原蛇足ノ助)への投票です(7票)。
段落無しで一気に書く、というパターンは結構見慣れてしまったので、「浜辺の侵略」にはいまひとつのれなかったのでした。「象と砂糖」では「あまぁい」の科白にノックアウトされましたが、話を全体的に見ると「枚挙」かな、と。読むほどに味わい深くて良いです
参照用リンク: #date20040222-235828
「枚挙」というタイトルが、なぜなのかわからないが、わからないことが欠点にはなっていない。言葉をひとつひとつ数えているということだろうか。
うまくまとまっていて、破綻も気になる部分も特になかった。最後の締めもうまくいっている。
とはいえ、この作品が一番かというと、実は迷いがある。他の2作品よりはこの作品だと思うが、けれどもほかの作品が、劣っているというわけではなくて、単に趣味の問題で、赤、青、黄の中でどれがいいですか、といわれたような感じがする。
というわけで、消極的な一票です。
おもしろくなかったわけではないですが、どの作品も印象的ではありませんでした。
参照用リンク: #date20040222-232310
言葉を節約する、というアイデアは洒落ていてよいです。その、節約すること、を生かしたエピソードがひとつくらいあるとなおよかったです。
参照用リンク: #date20040222-174214
『象と砂糖』とどちらを推すかで迷った。この二作は全く構成原理の異なる作品であり、比較はできない。『象と砂糖』は寓話としておもしろく出来ており、一方『枚挙』はそれ自身としての描写が手堅く、さらにそこから人間関係が見えて来る具合がよかった。
気分としては、二作を並べて推したいが、優勝経験をハンデとした。
『浜辺の侵略』なる作品については、特に言うことはない。
参照用リンク: #date20040222-131737
掌編小説の強みたる日常のエアポケットを見事に捉え、虚と実のあわい、そのギリギリのところに引っ張ってきた。それでいて肩の力も抜け、味わいが深い。
参照用リンク: #date20040222-121447
予選では、これだけに投票しようかと。それくらい良いと思います。
最後の一文がほんと素晴らしい。そこに行き着くまでの展開も見事。静かに、まあ地味に持ってきて、あっさりと決められた。参った。降参。
参照用リンク: #date20040221-192037