第169期決勝時の、#10カラス売りの少女(岩西 健治)への投票です(1票)。
#4
予選でも書いたが語りに温かみが感じられて好みだ。ただ全体に文章が粗い。狙ってやったというにはちょっと苦しいか。
#10
よくわからない存在に対峙したときの気持ち悪さとか、おぞましさとか、それでも淡々と物語が続いていくところがよかった。
「俺の手の中の彼女の骨がきしむ夕刻にカラスが泣いて」の文章がわかりにくい。初読時、彼女は骨になったのかと思ったが、彼女は死んだのか?
#12
安定の完成度と文化に対する視線。切り詰められたセンテンスが作者らしくてにやりとする。技巧として優れていると思うし、内容も悪くない、けどよくもない。好みの問題かもしれません。
#13
「マグロが泳ぐのと構造は同じだ。」「折れたダンサーは地域の共有物だ。」のセンスは流石としか。入りこんだら負けみたいなところあって、語り手が女に思えないとか、後ろの方の「俺」は誰かとかつっこむのは無粋なのだろう。嫌いじゃないけど反則技、この作品を小説として読めてない感じ、というわけで票は入れない。
参照用リンク: #date20161102-125517