第14期決勝時の、#27無限ループの愛に(逢澤透明)への投票です(3票)。
今回は五作品とも好みで、仮に明日もう一度投票できるとしたら、全く別の作品に投票してしまいそうだが、今日のところはこれを選ぶ。
<それで、僕たちは出かけることにした。
<赤い50ccバイクに二人乗りして、国道を飛ばした。
<道半ばのところで、やっぱり赤い50ccのバイクとすれ違った。
のとこが妙に具体的でいいなあ。構図を想像したら凄く微笑ましい気分になりました。
そして、
<「愛してる、か。いいね。それ、いいね。なんで思いつかなかったんだろう」
<黒ヤギはうれしそうに、くるりとひとまわりした。
が最高です。(赤珠)
参照用リンク: #date20031022-233723
Mr.Allahnoの"街"はよい小説だ。私はそこにFranceを感じる。
Mr.Hayeahsyの"アルジェリア"もまたよい。私はそこにAlgeriaを感じる。
しかし、私はMr.Oh-sowerの"無限ループの愛に"に票を投じる。地の文と会話文の美しいHarmony。It's stylish。
J.F
参照用リンク: #date20031022-201854
〆切までに公表されていた票感想の中で、
「もう一匹のヤギにもう一人の僕がついていることがポイント。」
という指摘を見て、そんな事が書いてあったかなあ、と不思議に思って、もう一度読み直したらちゃんと書いてあった。予選で推した時はどこを読んでいたのだか、自分ながら呆れた。確かにその通りであると思う。元々気に入っていた作品だから、教えられていなくてもおそらく推していたろうが、読むべき所を見逃さずに済んで良かった。
『街』と『アルジェリア』は、予選では目をつけていなかった。改めて読み返してみたが、いずれも私にとっては二度は読む必要のない作品であったと言わざるを得ない。『街』は語られる物語が最後にご破算になり、『アルジェリア』は落ちているという状況が明らかになる。途中のすべてはそこに収斂して行くばかりと見えないだろうか。ただし『アルジェリア』の、スカイダイビングでもしない限りそう簡単には体験できない生々しい皮膚感覚を感じ取らせる描写は、力業と思えたけれども。
参照用リンク: #date20031022-194230